医療コラム(漢方内科):冷えと花粉症
花粉症で悩まされる季節になりました。
漢方外来には、花粉症で通院している患者様もたくさんおられます。
代表的な漢方薬は、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)です。
速効性があって、鼻水がすぐに軽減します。
普通の抗アレルギー薬のように眠くなることもありません。
小青竜湯が効かないときは、越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)か、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)を使います。
漢方医学的な寒熱(かんねつ)の病態を診断して、使い分けるとよく効きます。
一般に、花粉症は「寒」の病態によって起こります。
したがって、冷えのある人は、冷え症を改善することで、花粉症の体質を改善することができます。
冷え症を改善する漢方薬はたくさんありますが、その人のタイプに合わせて使い分ける必要があります。
そのあたりは、難しい話になりますので、漢方専門医にご相談ください。
漢方未病治療センター長 喜多敏明