医療コラム(漢方内科):原因不明の体調不良
私の漢方内科外来には、「原因不明の体調不良」を訴えて来院する患者さんが非常に多いです。
いくつか、例をあげてみましょう。
全身の倦怠感と疲労に関する症状:
朝起きても疲れが取れない、午後になると急激に体力が落ちる、やる気が出ない、集中力が続かない、なぜか体が重く感じられるなど
消化器系の不調:
胃もたれ、食欲不振、お腹の張り、便秘と下痢を繰り返す、食後の眠気や胸やけ、食事のたびに不快感を感じるなど
睡眠と精神面の問題:
寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、朝早く目覚めてしまう、眠りが浅い感じがする、夢をよく見る、理由もなく不安になる、イライラしやすい、些細なことが気になって仕方がない、気分の落ち込みなど
冷えと循環に関する症状:
手足の冷え、肩こり、頭痛、めまい、立ちくらみ、動悸、息切れなど
婦人科系の不調:
月経不順、月経前症候群(PMS)、更年期様症状、不正出血など
皮膚と粘膜の問題:
原因不明の湿疹、じんましん、口内炎を繰り返す、髪の毛が抜けやすい、爪が割れやすいなど
これらの症状は、西洋医学的な検査をしても異常がないので、原因不明とされてしまうのですが、漢方的に診察すると原因を診断することができます。
そして、その診断にもとづいて、漢方薬で治療することもできます。
西洋医学的に異常がなければ、病気ではないので、治療する必要はないと思われるかもしれませんが、それは大きな間違いです。
体調が悪いということは、免疫力や抵抗力が低下していて、病気になりやすくなっているということです。
病気になってから治療するのではなく、病気になる前の「未病」の段階で治療すれば、健康で長生きする助けにもなります。
そこで、「原因不明の体調不良」と漢方について学んでいただける講演会を企画しました。
概要は下記の通りです。
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辻仲病院柏の葉 第1回市民公開漢方講演会
日時:2025年10月11日(土)13:00~14:00
会場:三井ガーデンホテル柏の葉(2F)
柏の葉カンファレンスセンター
演題:原因不明の体調不良は漢方薬におまかせ
~未病を治して健康寿命を延伸する秘訣~
講師:辻仲病院柏の葉 漢方未病治療センター長
喜多 敏明医師
定員:先着100名様(予約不要)
お問い合わせ:04-7137-3003(辻仲病院柏の葉地域連携室)
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